- CRE戦略
同族経営企業の不動産の取り扱いとパートナー企業の重要性

企業の変革期
80年代後半のバブル期と呼ばれた頃からすでに40年近くが経過しました。その時代に創業した企業にとっては、事業承継問題だけでなく、産業そのものがすでに衰退期に差しかかっているものもあるでしょう。このような企業の中には、事業転換もしくは廃業、企業売却などの選択肢を選ばざるを得ない企業も増えています。
中小企業においては事業承継がスムーズに進んでいないケースが多く、事業承継を諦め廃業するケースやM&Aを試みる企業が増えています。
こうした時代背景から中小企業のM&Aをサポートする(マッチングする)企業が増え、上場している企業まであります。
同族経営企業で事業承継しないケースが増えている?
同族で経営している企業はファミリー企業、あるいはオーナー企業などと呼ばれますが、日本ではこのタイプの企業が圧倒的多数を占めます。現在のファミリー企業は1980年代に創業した企業が多く、現在は2代目・3代目経営者が事業承継し、舵を取っているケースが増えてきています。
その一方で、事業承継せず廃業する企業も増えてきました。平成28年の政策金融公庫によるアンケート調査によれば、「なぜ事業承継をしないか」の問いに対して「元々自分の代で止めようと思っていた」「事業に将来性がない」「子供に継ぐ意思がない」「適切な後継者がいない」という回答が上位となっています。
企業が使う不動産は法人のもの?
このように同族経営の中小企業では事業承継を諦め、企業売却や廃業するケースが増えているようです。この際に取り扱いが難しいのが、企業が所有する店舗・工場・倉庫などの不動産(CRE)です。
同族経営の中小企業の場合、企業が使用する不動産を創業者が所有していたり、法人が不動産を購入する際に創業者(あるいは一族)が保証人になっていたりという例が多く、企業所有の不動産が法人のものか個人のものかという線引きが曖昧です。そのため、例えば廃業や企業売却の際に扱いが難しくなっているようです。
しかしながら、企業売却・廃業の際にはこのような問題をクリアにしなければ前に進みません。社内に税務や不動産に関して詳しい方がいる中小企業は少なく、「どこに相談すればいいのか」悩む経営者の方も多くいます。
廃業・売却後の土地活用
事業を廃業した後に、法人が使用していた不動産をどうするか。
主なパターンとして
① 土地や建物を売却
② 更地にして、土地を賃貸(借地)
③ 土地に別の収益物件を建築して賃貸経営をする
などの方法があります。
①や③の活用が多く、①は都市部の場合、デベロッパーなどに売却している例をよく見かけます。また、所有地を手放すのは勿体ない、あるいは先代から受け継いだ土地なので手放せないといった理由から、③の所有地を活用する事例もよく見られます。例として、印刷所の跡地に賃貸住宅を建築して廃業後も賃料収入を得る、という方もいるようです。
同族経営企業の不動産パートナー
前述の土地活用をする場合にも「どんな企業に相談すればいいか分からない」という悩みを抱く経営者の方も多いでしょう。まだ廃業や売却が決まる前などは、銀行にも相談しにくいかと思います。
普段から不動産や建築に関する相談ができる企業(=パートナー企業)と連携している中小企業は少ないです。しかしパートナー企業がいる場合。特に、長く付き合っている企業だとこのような事態に親身になって相談に乗ってくれます。
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