• 髙松建設不動産市況レポート

2024年7月 髙松建設不動産市況レポート

TOPICS 回復状況にあるオフィスビル市況の現状

コロナ禍ではオフィスへの出社制限もあり、そのため企業の中には賃貸中のオフィスビル床面積の一部を解約したり、集約のしたりする企業が増えました。そのため多くの地域でオフィスビルの空室率は上昇し、それを埋めるために賃料を下げるビルオーナーが増えました。
しかし、23年以降は、オフィス回帰が進み、コロナ禍以前には戻っていないものの、だいぶ回復してきました。今回はオフィスビルの空室率と賃料の状況を見てみましょう。

1つ目のグラフは、2017年以降の都心五区におけるオフィスビルの空室率の推移を示しています。2020年にかけて都心五区のオフィスビルの空室率は低下の一途にあり、1%台という歴史的に低い水準にありました。この間も新規供給は一定数ありましたが「空きがほとんどない」という状況でした。

グラフのようにコロナ禍で状況は一変し、20年後半から一気に空室率は上昇しました。その後、23年ごろからは回復傾向にあります。しかし、2019年~20年前半の水準には戻っていません。徐々に空室率は低下に向かうと思われますが、多少時間がかかりそうです。

2つ目のグラフは、少し長めに期間を取って2003年以降のオフィスビルの平均賃料の推移を示しています。ミニバブル期と2018~20年前半に大きく上昇していることが分かります。また、リーマンショック時の落込みに比べるとコロナ禍での落ち込みは少なかったようです。そして23年後半からは都心五区のオフィスビルの賃料は再び上昇(回復)傾向となっています。

このようにオフィスビル賃料は、上昇幅も大きく、高い収益性を得ることができますが、経済・社会状況により大きな影響を受け、賃料ボラティリティが大きいことがうかがえます。

定点観測データ

Ⅰ 首都圏中古マンション流通レポート

出典:(公財)東日本不動産流通機構

Ⅱ 近畿圏中古マンション流通レポート

出典:(公社)近畿圏不動産流通機構

Ⅲ 中部圏中古マンション流通レポート

出典:(公社)中部圏不動産流通機構

Ⅳ 福岡県中古マンション流通レポート

出典:(公社)西日本不動産流通機構

Ⅴ 貸家着工戸数

出典:国土交通省

Ⅵ 金利の推移

出典:財務省住宅金融支援機構

吉崎 誠二 Yoshizaki Seiji

不動産エコノミスト、社団法人 住宅・不動産総合研究所 理事長
早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了。立教大学大学院 博士前期課程修了。
(株)船井総合研究所上席コンサルタント、Real Estate ビジネスチーム責任者、基礎研究チーム責任者、(株)ディーサイン取締役 不動産研究所所長 を経て現職。不動産・住宅分野におけるデータ分析、市場予測、企業向けコンサルテーションなどを行うかたわら、テレビ、ラジオのレギュラー番組に出演、また全国新聞社をはじめ主要メディアでの招聘講演は毎年年間30本を超える。

著書

「不動産サイクル理論で読み解く 不動産投資のプロフェッショナル戦術」(日本実業出版社」、「大激変 2020年の住宅・不動産市場」(朝日新聞出版)「消費マンションを買う人、資産マンションを選べる人」(青春新書)等11冊。多数の媒体に連載を持つ。

レギュラー出演

ラジオNIKKEI:「吉崎誠二のウォームアップ 840」「吉崎誠二・坂本慎太郎の至高のポートフォリオ」
テレビ番組:BS11や日経CNBCなどの多数の番組に出演

公式サイト

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