- 髙松建設不動産市況レポート
2023年1月 髙松建設不動産市況レポート
23年の不動産市況・建築市況は金利動向に左右されそうな様相です。物価上昇は、夏頃まで上昇基調が続く見通しのようですが、その後は横ばいになる予測です。23年が本レポートをお読みいただいている皆様にとって良い1年になるように、今年もお役に立てるような内容をお届けしてまいります。
TOPICS① 課税割合が急上昇。相続税対策はより身近で喫緊の問題に?!
全国の各税務局より、「令和3年分 相続税の申告事績の概要」が発表されました。令和3年分は令和4年10⽉31⽇までに提出された申告書(修正申告書を除く。) データに基づき作成されたものです。相続税がかかった被相続人(亡くなった方)の一人あたりの税額平均は、東京都で3,229万円、愛知県1,772万円、大阪府2,048万円、福岡県1,524万円と かなりの額になっているようです。
令和3年相続税申告事績

次に、課税割合の推移を見てみましょう。課税割合とは、亡くなった方のうち、相続税の申告書を提出しなければならなかった方の割合を示すものです。相続税は、課税対象となる額が基礎控除以下の場合や基礎控除を超える場合でも申告前に適用できる控除で申告が不用になる場合があります。それ以外の相続人は申告書を提出しなければなりません。

基礎控除の引き下げが行われた平成27年から、課税割合が一気に上がっています。その後も若干上昇傾向にありましたが、令和3年はどのエリアも課税割合がさらに上昇しています。新型コロナウィルスで直接的、間接的に亡くなられた方々が増加し、日本全体でも死亡者数が増えました。その中には、節税対策を十分にしない状態で亡くなられた方も多かったとみられ、この度の課税割合の上昇に繋がっています。
令和4年度税制改正の大綱では、生前贈与の持ち戻し期間が7年に延長することや、今後タワマン節税の適正化などが盛り込まれる見通しであることが発表されました。これまで以上に、より計画的な相続税対策が必要になってくるでしょう。
TOPICS② withコロナ時代のオフィス需要
新型コロナウィルスによって、日本のオフィス市況は厳しい状況が続いています。空室率が上昇、賃料水準も下落しました。一方で2023年や25年にはオフィスの大量供給も予定されており、コロナ禍を経ても大きな計画変更をしないデベロッパー側のオフィス供給への積極的な姿勢も見えます。今、日本のオフィス市場はどのような状況に置かれているのでしょうか?
オフィス空室率の推移

リーマンショック後に大きく上昇した空室率はその後下落を続けており、コロナ禍直前ではどのエリアでも過去最低の空室率でした。コロナ禍を機に状況が一変、人々の働き方は大きく変わりました。出社制限やリモートワークが導入され、大きなオフィスを構える必要がなくなった企業は、こぞって規模を縮小するなどして、オフィス空室率は急上昇しました。
東京オフィスエリア空室率とTOPIXの推移

よく知られた話ではありますが、東京のオフィス空室率とTOPIXには強い負の相関関係があります。株価指数が上がれば、オフィスの空室が少なくなるというロジックです。実際に、2003年から2022年12月までの推移の相関係数を算出すると、-0.69でした。この期間をコロナ禍直前の2019年12月までに縮めると相関係数は-0.87になり、更に強い関係を示しました。
コロナ以降は、オフィスをとりまく状況が若干違うということがデータから分かります。コロナ後は、欧米などでIT系企業を中心に在宅勤務が定着。高い空室率が続いています。
一方、日本ではオフィス回帰の動きがありますが、多くの企業では経済回復に合わせる形でのオフィス拡大を見送っています。しかし、オフィスを「対面でのコミュニケーションの場」として重視し、交流スペースなど共用部を充実させる企業も増えいます。今後のゆくえに注目が集まります。
定点観測データ
Ⅰ 首都圏中古マンション流通レポート

Ⅱ 近畿圏中古マンション流通レポート

Ⅲ 中部圏中古マンション流通レポート

Ⅳ 福岡県中古マンション流通レポート

Ⅴ 貸家着工戸数
出典:国土交通省

Ⅵ 金利の推移

- #オフィス市況
- #相続税申告事績
- #オフィス需要
- #相続税対策
- #大阪
- #名古屋
- #東京
- #髙松建設










