- 髙松建設不動産市況レポート
2025年6月 髙松建設不動産市況レポート
賃貸住宅選びに影響する「通勤時間」。住宅・土地統計調査から見る傾向
住まいを選ぶ際「通勤時間」を重視する方は多いことでしょう。
今回は、国土交通省の「住宅・土地統計調査」から通勤時間に関するデータを読み解き、賃貸住宅経営に役立つ視点を探っていきます。
通勤時間の中位数は片道28.1分
通勤時間の中位数(全国)

(国土交通省「令和5年住宅・土地統計調査」より作成)
上のグラフは通勤時間の「中位数」の比較です。「中位数」は「中央値」ともいい、データを小さい順に並べた時の中央の値のことです。
平均はすべてのデータを合計してデータ数で割った値で、外れ値の影響を受けやすいですが、「中位数」は外れ値の影響を受けにくいという特徴があります。
それではグラフを見ていきましょう。
全国の片道の通勤時間の「中位数」は28.1分で、5年前の調査と全く同じ数値となりました。
コロナ禍を挟み働き方が変わるかと思われていましたが、蓋を開けてみればそれほど大きな変化はなかったようです。
次に所有の関係別で見てみると、持ち家は29.4分、借家は25.8分でした。
職場に近いエリアを柔軟に選びやすい借家ならではの特徴が表れていると言えるでしょう。
通勤時間が長い都道府県は?

都道府県別に通勤時間の「中位数」を見てみると、神奈川県・千葉県・埼玉県など東京都に隣接するエリアで長い傾向にあります。
これらの地域では東京都への通勤者が多いため、どうしても通勤時間が長くなりがちです。
また、「通勤時間15分未満」の割合について持ち家と借家で比較すると、東京都・福岡県・沖縄県の3都県においては借家世帯の割合が持ち家よりも高くなっています。これは都市部において、借家で通勤利便性を重視する層が一定数存在することを示唆していると考えられます。
「通勤時間15分以上30分未満」となると、東京都は持ち家で45.3%、借家で54.8%と、やはり借家の割合の方が高いという状況です。
借家世帯は持ち家世帯に比べ通勤時間が短い傾向があり、職場に近い立地を選びやすい柔軟性があることがうかがえます。
特に都市部では通勤利便性を重視する傾向が強く、賃貸住宅選びにおいても「アクセスの良さ」がひとつのポイントになっていると言えそうです。
これらの通勤時間に関するデータは、賃貸住宅の立地やターゲット設定を考える上でのヒントになります。
なお本調査では市町村別のデータも公表されており、賃貸住宅を検討されている、またはすでに始めている方にとっては、エリアの傾向をより詳細に把握することができる貴重なデータと言えます。
こうしたデータを参考にしながら、地域のニーズに合った計画を進めていくことが重要でしょう。
定点観測データ
Ⅰ 首都圏中古マンション流通レポート

Ⅱ 近畿圏中古マンション流通レポート

Ⅲ 中部圏中古マンション流通レポート

Ⅳ 福岡県中古マンション流通レポート

Ⅴ 貸家着工戸数状況(東日本)
出典: 国土交通省

Ⅵ 貸家着工戸数状況(西日本)
出典: 国土交通省

Ⅶ 金利の推移

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