- 髙松建設不動産市況レポート
2025年7月 髙松建設不動産市況レポート
今回は、東日本不動産流通機構(東日本レインズ)が発表した「首都圏中古マンションの管理費・修繕積立金 (2024年度)」をもとに、マンション保有のランニングコストについて考察します。
首都圏の管理費・修繕積立金と対成約単価比率(2024年度)

(東日本レインズ「首都圏中古マンションの管理費・修繕積立金 (2024年度)」より作成。以下同様)
2024年度に東日本レインズを通じて成約した中古マンションの月額管理費は平均13,847円(前年比+1.5%)、修繕積立金は平均13,177円(同+4.7%)、合計で平均月27,024円(同+3.1%)にのぼります。
投資の観点で注目したいのは、これらのコストが物件価格と比べてどれほどの比率になるかという点です。調査では1㎡あたりの年間管理費・修繕積立金の合計が、成約単価の約0.62%に相当するとされています。
表面利回りが高く見える物件でも、こうした費用の存在を見落とすと、想定していた実質収益とは乖離が出る可能性もあります。
規模別 首都圏の管理費・修繕積立金(2024年度)

規模別に見ると、規模が大きいマンション(戸数が多い)ほど修繕積立金のコストは低下します。同様に、管理費も規模が大きいほどコストは低下傾向にありますが、100〜149戸を境に上昇傾向となります。大規模マンションでは設備が充実しているため管理費が上がる傾向があります。
続いて築年数別に見ていきましょう。
以下は、2024年度に成約した中古マンション建築年別の管理費・修繕積立金のデータです。
建築年別の管理費・修繕積立金

月額管理費は建築年が浅いと上昇傾向にあります。例えば、2023年に建築された物件(築1年)と2013年(築11年)の物件だと月額管理費は5,988円の差があります。
一方、一般的には築年数が浅いほど修繕積立金は下落傾向にあります。2023年が上昇しているのは、外れ値にあたるような物件があったのか定かではありませんが、もし築浅物件でも修繕積立金が上昇する傾向が出てくるとなれば、ランニングコストの負担はさらに重くなるでしょう。
ここで、東日本レインズから「管理費・修繕積立金」のデータが公表された2017年度の結果と比較してみましょう。
築年別の管理費・修繕積立金


2017年度と2024年度に成約された中古マンション物件を建築年別に管理費・修繕積立金の平均をそれぞれ示したものです。同じ建築年であったとしても、成約された物件が同一とは限らないので、単純に比較はできないという前提はありますが、ほとんどの建築年で2024年度の方が管理費・修繕積立金ともに上回っています。
特に修繕積立金に関しては大幅上昇傾向が見られ、建築コストの上昇に対応しているためと考えられます。
2025年1月以降は、東日本レインズへの物件登録時に「管理費・修繕積立金」の入力が必須化され、データの透明性がさらに高まることが期待されます。
定点観測データ
Ⅰ 首都圏中古マンション流通レポート

Ⅱ 近畿圏中古マンション流通レポート

Ⅲ 中部圏中古マンション流通レポート

Ⅳ 福岡県中古マンション流通レポート

Ⅴ 貸家着工戸数状況(東日本)
出典: 国土交通省

Ⅵ 貸家着工戸数状況(西日本)
出典: 国土交通省

Ⅶ 金利の推移

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