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病院建築サポート

2017/08/07

医療施設建築の際に意識したい機能性

病院などの医療施設は病気やケガの際に通うだけに、その地域の住民にとって欠かせない存在です。多くの方の命と健康を守るための役割を果たしており、大規模災害時においては多くの被災者が集まる避難所にもなり得ます。病院を訪れる人々は心身ともに常に何らかのトラブルを抱えているだけに、病院には訪れる人たちがストレスを感じることなく、快適に過ごすための環境や機能性を整備することが不可欠だと言えるでしょう。

病院は最適な医療サービスを提供する施設

病院を訪れる患者さんは、当然ながら良質な医療サービスを求めています。しかし、すべての病院で高水準な医療を提供できているかと言えば、そうではありません。適切な医療を提供できない1つの要因として、施設の機能性が不十分であることが挙げられます。病院の機能性が十分に担保されていないことで、患者さんにストレスを与えてしまう可能性を秘めています。

【機能性が不十分な病院の一例】

  1. 階段などの段差が多くエレベーターを使いたくても数が限られていて、さらに遠くまで歩く必要がある
  2. 廊下が入り組んでいて、行きたい場所になかなか辿り着けない
  3. 診察室や検査室、病室がそれぞれ遠く、長い距離を歩かなければならない

上記のように施設の機能性が不十分だと、患者さんのストレスが溜まり、病状に悪影響を与えかねません。また、患者さんだけでなく、日々勤務する医療スタッフにとっても施設の動線がわかりやすいことは重要なファクターです。使いづらい施設だとスタッフのパフォーマンスが上がりません。たとえば、患者さんが病院内を移動する動線と、医療スタッフが移動する動線は異なります。医療施設ではそれぞれの動線に配慮した計画をする必要があります。

【動線が明確でないことで生じるトラブル】

  1. 緊急時に急いで移動しなければならないスタッフが、患者さんにぶつかってしまう
  2. 医療スタッフが大量の荷物を運んで通路を塞いでしまい、患者さんがスムーズに移動できない
  3. 患者さんが医療スタッフの勤務エリアに入り込んでしまい、対応に追われる

患者さんと医療スタッフが同じ場所を移動すると、上記のようなトラブルが発生する可能性が高まります。病院を利用するすべての人が快適に感じられるようにするためにも、医療施設の機能性を高めることは非常に重要な課題です。


誰もが使いやすい機能性を確保することが大切

患者さん・その家族・スタッフと利用するすべての人にとって使いやすく、機能性が備わった病院であることが求められます。院内の機能性を高めるうえでも重要なキーワードとなるのが、誰が見てもわかりやすい「視認性」と利用者にとっての「快適性」です。

院内の案内表示を視認性の高いものに変更するだけでも、施設の機能性は格段に向上します。患者さんの中には目が悪い高齢者や色盲などの障害をお持ちの方もいます。大きさ・色・形・表示する内容・設置場所を吟味した案内表示を設けることで、施設内で迷うことも少なくなるでしょう。誰もが一目見て理解できる表示をすることで無駄な移動が少なくなれば、体が不自由な方にとっても利点となります。また、スタッフにとっても日々のパフォーマンスの向上につながります。

また、利用者の方が居心地の良さを感じる「快適性」に気を配ることも非常に重要です。入院患者にとっては病院が家同然でもあるので、居住空間としての配慮も必要となります。リラックスできたり、快適だったり、清潔だったりする空間にするためには機能、衛生、環境、セキュリティなどあらゆる面を考慮したうえで最適な室内環境を整備することが大切です。


将来の増改築を視野に入れた設計も

最先端の医療を提供する病院は、常に進歩し続ける必要があります。そのため、医療の発展に合わせて、施設も拡張していくことが求められます。後々の増改築には確かに多額の費用がかかりますが、増改築によって新しい医療機器を設置できたり、受け入れ患者数やスタッフ数を増やすことができたりできれば、より良い医療サービスの提供につながります。

ただし、病院が老朽化した段階で増改築を考えるのでは、物理的に改良が難しい面があります。だからこそ、設計の段階から将来の増改築を想定しておくことが大切になります。事前の計画性が、後々の病院経営にも好影響を及ぼすでしょう。

日進月歩で発展し続けている医療は、常に進歩を遂げています。その変化に適応するためにも、可変性を持たせた設計をすることで、未来の変化に柔軟に対応することが大切です。病院など医療施設を建築する際には、建物の機能性を意識しましょう。そうすることで、病院経営においても将来的に見てプラスに働く可能性が高いと言えます。


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