建物・土地活用ガイド

2018/05/14

土地活用における建築会社選びの注意点

土地を所有する地主の方であればすぐにとは言わないまでも、将来的には不動産という資産を活かすために土地活用を検討されるのではないでしょうか。しかし、建物を建てるにしても、他の土地活用を選択するにしても重要になるのは建築を依頼する業者の選択です。信頼に足る優良な業者を選ぶことができるかどうかは、土地活用の成否すら占う可能性があります。将来的に土地活用を検討している方にとっては、業者選びでまず失敗しないことが第一関門突破の秘訣となるでしょう。

顧客を大切にしない建築業者には注意が必要

日本国内だけに限定しても、世の中には数えきれないほどの建物があります。それらは建築業者の手によって建てられているわけであり、当然ながら関わる企業の数も相当数存在します。企業の数も多ければその分、競争も激化するので、多くの業者は自社で受注するために必死で営業活動をしていることでしょう。そうなると懸念されるのが、受注を主目的として顧客を二の次とした不親切な営業の横行です。

残念ながら業者の中には信頼に足らない、言わば悪徳とも呼べる業者が少なからず存在します。そうした業者は自社の利益を最優先し、売上を計上することに重きを置きます。「望んでいない押し売り営業」「丁寧ではない見積もり対応」「雑さが目立つ施工」「連絡が皆無なアフターメンテナンス」など、対応面における怠慢が目立ちます。真摯な対応を第一としていないため、クレームや不満足の声が絶えず、挙句の果てには顧客が依頼を後悔する結果になるでしょう。

そうした業者に対する不満足も少額の製品であればまだ諦めがつくかもしれません。しかし、数億円単位のお金が動く建物建築においては、まさに“後悔先に立たず”。契約後や施工中にいろいろと粗が目立ってきたとしても、そこから業者を変更したり、契約を破棄したりすることは現実的ではないだけに、最初の契約時にきちんと優良な業者かどうかを見極めることが重要になります。

建築業者の選定において注意するポイント

マンションやアパートなどの賃貸不動産を建てて経営をするにも、先進的なオフィスビルを構えるにも、完成した建物のクオリティーが重要なポイントとなります。各々の事業を展開する現場となるだけに、その出来不出来はその後の事業成功を占います。そういう意味でも土地活用を行う際に、第一関門となる業者選定は決して間違えてはいけない事柄です。では実際に顧客最優先ではない業者は、どのような特徴があるのでしょうか?

【顧客想いではない信頼できない業者の特徴】

  • 特徴1:「お任せください」の一点張りで詳細な説明を避ける
  • 特徴2:契約するメリットばかりを強調してデメリットについては明言しない
  • 特徴3:質問に対して顧客が望む返答ではなく、対応が押しつけがましい
  • 特徴4:常に焦っていて契約を取ることをとにかく急ごうとする

上記のように顧客想いではない業者の特徴としては、とにかく「押し」ばかりで、顧客のペースではなく自分たちのペースで事を進めようとする点です。それらの対応はすべて不親切であり、話を聞いた業者で上記の特徴が1つでも見られた場合は、その後の話を聞くことを止めてもいいかもしれません。それくらい業者選定においては、「信頼できる」「頼りにできる」「共通認識が持てる」などの要素が不可欠だと言えるでしょう。

建物を建ててからが土地活用の真の始まり

不親切な業者について紹介しましたが、本来なら業者との付き合いは建物の完成で断ち切れるものではありません。つまり、土地活用は建物を建てて終わりではなく、そこからがむしろ始まりであることこそ肝に銘じておくべきでしょう。そのため、顧客第一で対応してくれて、建物が完成した後も何でもすぐに相談できる関係性を築くことが理想だと言えます。そのため、その後の事業に関してもサポートしてくれる業者かどうかを選定の時点で見極めるようにしましょう。

たとえば、自身の健康を維持するために、体の不調があった際に相談できる「かかりつけ主治医」がいる方もいるかと思いますが、その考えは建物においても同様です。アフターメンテナンスにも力を入れており、引き渡し後も「建物のかかりつけ主治医」として常に頼りにできる業者であれば、非常に心強いでしょう。建物の健康を保ち、その性能を長期にわたり維持するためには、適切なアフターメンテナンスが不可欠なだけに、末永く事業計画のビジョンを共有できる業者であれば非の打ちどころがありません。

【顧客想いの信頼できる業者の特徴】

  • 特徴1:親身な対応で常に顧客視点のアドバイスで役に立つ
  • 特徴2:スピード感のある対応で顧客の不安・心配を取り除く
  • 特徴3:アフターサービスにも責任を持ち、末永い付き合いができる
  • 特徴4:倒産しない健全な財務状況である
  • 特徴5:顧客が安心と信頼を感じる豊富な施工実績がある

建築業者は数多く存在するだけに、上記のような特徴のある親身になって想いを汲み取ってくれる優良な業者を見つけ出すことが大切です。業者選定を誤るとその後の土地活用も足並みがそろわず、あえなく失敗に終わることが容易に想像できます。土地活用は建物を建ててからが真の始まりであり、その後も手厚いアフターフォローやメンテナンス、相談を気軽にできる業者であることが大前提となるでしょう。

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