建物・土地活用ガイド

2024/09/27

設計施工体制とは? 分離発注と一括発注はどう違う?

そもそも分離発注と一括発注とは?

分離発注とは、工事依頼主(施主)が建築会社などに工事を一括して発注するのではなく、例えば内装は内装業者に、外壁は外装業者に、外廻りは外構業者に、といった具体的な工事ごとに専門業者に発注する方法です。この場合、設計やデザインもそれぞれの業者に委託することになり、施主の負担(手間)は大きくなります。
一方、一括発注は建築業者にすべてを一括して発注するスタイルです。設計から始まり工事までを一貫して委託します。建築会社は、施主から発注された工事において、すべての工程を自社で行うわけではありません。各工程を外部委託業者に発注、つまり、元請として取りまとめているということになります。そのため「その分の工事費用が上乗せされている」というように考えれば、割高感があるとも言われます。
しかし、発注する手間、全体の進行管理する手間などがかかることや、各部門間の調整の難しさ、意思疎通の難しさから、一括発注の方が、特に大規模な工事の場合はメリットが多いと思われます。

分離発注が見られる場面

分離発注は、公共工事において役所が主導する形で行われる例が多く見られます。また、マンション管理組合が修繕工事を行う際、管理組合の幹部(理事など)に詳しい方がいれば、その方がハブとなって分離発注を行うこともあります。ただし、一般的には、役所関連を除くと小規模な工事に多く見られます。また、「どうしてもこのデザイナーを使いたい」「特定の業者に特定の領域の工事を頼みたい」というような場合にも分離発注が行われることがあります。

大規模な工事では、設計から施工までを一括発注するか、設計やデザインは個別に依頼し、工事は一括で発注するというパターンが多いようです。ただし「設計やデザイン」と「施工(工事)」を分離すると、「思っていたものと違う」といったズレが生じることが多いとも言われています。

高松建設の設計施工一貫体制

高松建設では、設計と施工が一体となって対応するスタイルが主です。工事を依頼する施主から見れば、一括発注の形態となります。施主の要望を聞いて提案を行う営業、その要望を設計に反映させる設計担当、そしてそれを実際に形にする施工担当の三者が、三位一体となりプロジェクトチームを結成します。さらに、品質監査チームが品質を担保するための監査を行い、全員が一丸となって設計施工による建設を進めるスタイルです。

設計施工一体化だから、責任が明確に

この体制では、責任の所在がはっきりします。すなわち、設計、施工、現場管理、どんな場面でも、仮に問題が発生したとしても責任は松建設がすべて負うことになります。つまり、分離発注では曖昧になりがちな、また設計やデザインを別会社に委託した場合にありがちな、設計会社と施工会社の間に責任の所在が埋没することがない、完全にクリアな関係となります。そして、そこには、全て同一会社で行うことから生じるような、妥協や甘えといったものは存在しづらくなります。
さらに、松建設では、社内に「品質監査部」という、品質を検査する独立した専門部門を設置しています。品質監査部は、各フェーズごとに厳密な検査を行い、その検査に合格しない限り次の工事に進めさせない権限を持っています。このような厳格な体制は、施工品質を維持するために欠かせないものとなっています。
長年にわたり、全国各地で地道かつ着実に施工実績を積み上げてきた松建設の「設計施工一貫体制」について詳しくお知りになりたい方は、松建設までお問い合わせください。

吉崎 誠二 Yoshizaki Seiji

不動産エコノミスト、社団法人 住宅・不動産総合研究所 理事長
早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了。立教大学大学院 博士前期課程修了。
(株)船井総合研究所上席コンサルタント、Real Estate ビジネスチーム責任者、基礎研究チーム責任者、(株)ディーサイン取締役 不動産研究所所長 を経て現職。不動産・住宅分野におけるデータ分析、市場予測、企業向けコンサルテーションなどを行うかたわら、テレビ、ラジオのレギュラー番組に出演、また全国新聞社をはじめ主要メディアでの招聘講演は毎年年間30本を超える。
著書
「不動産サイクル理論で読み解く 不動産投資のプロフェッショナル戦術」(日本実業出版社」、「大激変 2020年の住宅・不動産市場」(朝日新聞出版)「消費マンションを買う人、資産マンションを選べる人」(青春新書)等11冊。多数の媒体に連載を持つ。
レギュラー出演
ラジオNIKKEI:「吉崎誠二のウォームアップ 840」「吉崎誠二・坂本慎太郎の至高のポートフォリオ」
テレビ番組:BS11や日経CNBCなどの多数の番組に出演
公式サイトhttp://yoshizakiseiji.com/

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