
- 営業担当エピソード
お客様の言葉にできない想い―――家族の想いを汲み、心をつなぐお手伝い

お客様から託された想いを、ご家族の皆様の将来のために、事業計画に変えてお渡しする。
お客様へのご提案には、そんな意味も込められているのではないでしょうか。
兵庫県にて銭湯を経営されていたお客様は、大阪市内に老朽化した不動産をお持ちでした。
私はこの土地を有効活用できないかと考え、訪問を続けていました。
初めのうちは、私の提案には取り合っていただけず、逆にお客様から老朽化した銭湯についての相談を持ちかけられました。
しかし、検討しても事業としてはお客様に利益をもたらすものにはならず、そんななかやっと大阪市内の土地活用の話にも耳を傾けてくださるようになりました。
そのうちに、お客様との関係は徐々に深まっていき、いつしか事業以外にもご家族の話が会話に登場するようになります。
3人のお子様の話や、ご長男とのご関係が疎遠になられた経緯、ご家族内における資産に対するお考えの違いなど、私はお客様からたくさんの想いをお伺いしました。
そんな折、お客様が病気で急遽入院されました。私はご自宅への定期訪問に代わり、病院へお見舞いに伺うようになりました。
入院先の病院での面会にも慣れてきたある日、私はお客様から重大なお話を打ち明けていただきます。
お客様は、大阪市内の土地の売却を決心されていました。土地を売却後、足の不自由なご長男のために別の土地を購入し、その土地に賃貸マンションを建て、ご長男にはそこの管理をさせてあげたい、と目論まれていたのです。
日ごとに悪化する病状に、危機感を覚えられたのかもしれません。
私に本心を打ち明けられ、集中治療室に移られる時には、「自分の想いを長女と髙松建設に託す」とまで告げられました。
それまでお客様に背を向けていたご長男に、私がこのことをお話させていただいたところ、黙って私の話を聞かれていました。
そして、しばらくすると声を詰まらせて、「……父の力になってください」と、おっしゃられたのです。
これを契機に、ご長男は私たちに歩み寄られ、大阪市内の土地の売却のご了承と、それに向けてのご協力をお約束してくださいました。
お客様とご長男の和解後には、すべてを任されたご長女夫妻と私との間でやり取りが始まりました。
次女様、お母様のご賛同のもと、敷地の隣地の所有者との間に売却の契約を取り付け、滞りなく相続がなされました。
ご家族の考えは一致し、私はお客様から託された想いを実現することができました。
お客様のなかなか口に出せない本心や、携わる方々の想いを、私たちが間に立ってお手伝いすることで、最良のご提案が生まれ、それによりご家族の心がひとつになる。
お客様と、そのご家族の人生のお役に立てる、この仕事の素晴らしさを、私は改めて知ることができました。






