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賃貸住宅経営の基礎知識

2017/08/14

マンション・アパートの賃貸住宅経営が選ばれるワケ

土地を所有していることは、それだけで非常に価値のある資産を有していることを意味します。しかし、土地は、購入時・所有時・売却時や相続発生時において、不動産取得税・固定資産税・所得税・相続税など多くの税金がかかるだけに、うまく運用しないと損失が出る可能性があることには注意が必要です。そのため、土地という資産を維持し、より価値を高めるためには常に賢い選択をすることが不可欠だと言えるでしょう。そして、土地活用において個人・法人問わず多くのケースで選ばれているのがマンション・アパートなどの賃貸住宅経営です。

土地活用において選ばれている賃貸住宅経営

土地活用というワードから多くの方が連想するのは、マンション・アパートなどの賃貸住宅経営ではないでしょうか?賃貸住宅は入居者がそろっていれば、安定した家賃収入が入るだけに資産運用の手段として多くのオーナーに選ばれています。では所有する土地でマンション・アパートの賃貸住宅経営を行う際にはどのようなメリットがあるのでしょうか?主に以下の4つが挙げられます。

【マンション・アパートなどの賃貸住宅経営の4つのメリット】

メリット1
安定的な収入源

マンションやアパートの経営の収入源はもちろん家賃収入です。
入居者をしっかり確保できれば、長期間にわたり毎月安定した家賃収入を得ることができます。

メリット2
実物資産としての価値

マンションやアパートの不動産は金やプラチナなどと同様に、そのもの自体に価値がある「実物資産」です。
そのため、物価が上昇して貨幣価値が下がるインフレーションが起きた際にも、大きな影響を受けにくいことが挙げられます。

メリット3
金融機関からの融資

賃貸住宅経営をするためにアパートやマンションを建築する際は、銀行などの金融機関の融資を受けられます。
そして、家賃収入からローンの返済が行えるため、初期投資にかかる額は物件価格の2〜3割程度になります。

メリット4
有効な節税対策

マンションやアパートなどの賃貸住宅は、駐車場や遊休地などの「非住宅用地」と比べてかかる税金を軽減できます。
土地にかかる固定資産税の課税標準額が200平方メートル未満では1/6、200平方メートル以上だと1/3になるなど節税対策としても有効です。

上記のように所有する敷地でマンション・アパートの賃貸住宅経営を行うことには多くのメリットが存在します。近年では大規模な土地を所有する地主の方や大手企業だけでなく、一般のサラリーマンであっても不動産に投資する方が増えてきています。世間での物件所有に関する意識は高まっている傾向にあるようです。


知っておきたい賃貸住宅経営のリスク

賃貸住宅経営について少しでも興味を持っていただいたとしたら、あらかじめマンションやアパートの物件を所有することのリスクについても認識しておくことも大切です。世の中には利点だけしかないビジネスは存在しません。それは賃貸住宅経営においても例外ではなく、大きく分けて以下の4つのリスクがあることは念頭に置いておきましょう。

【マンション・アパートなどの賃貸住宅経営の4つのリスク】

リスク1
空室が出た場合の損失

アパートやマンションの経営は家賃収入のため、空室がでるとその分、収入が減ることが意味します。空室が増加すると十分な収益を得られなくなる可能性もあります。

リスク2
避けられない建物の老朽化

どんなに真新しい建物でも経年によって必ず劣化していきます。新築の際は問題なかったとしても、老朽化が進むとなかなか入居者が入りづらくなることがあることを留意しておきましょう。また、プラスして修繕費も高額になる傾向があります。

リスク3
金利の上昇による収入減

変動金利や固定期間選択型変動金利などのローンを利用した場合、金利の上昇によってローンの返済額も上がることが考えられます。ローンの返済によって思ったように収入を得られないケースもあります。

リスク4
買い手が見つからないケース

アパートやマンションは、売却時の入居状況などによっては買い手がすぐに見つからないケースもあります。また、希望する価格帯で売却することも容易ではないので、そうした場合も想定しておきましょう。

土地活用の手段として有益なマンション・アパートなどの賃貸住宅経営ですが、ビジネスの損得は表裏一体なだけに必ずリスクについても把握しておきましょう。懸念点を解消して長期的な計画を立てたうえで、投資に踏み切ることが重要です。


検討する際には事前に入念な調査を行いましょう

マンション・アパートなどの賃貸住宅経営を行う際は、事前に入念な調査や準備を怠らないようにしましょう。たとえば、周囲の不動産事情についてはあらかじめしっかり把握しておくことが必要です。「周囲に同じような物件はないか」「家賃相場はいくらなのか」「周辺にはどんな人が住んでいる地域なのか」という情報を理解しているか否かで、その後の経営戦略は変わってくるでしょう。

また、マンションやアパートを建ててから経営計画を練るのではなく、設計段階からニーズや市場性を加味し、収益のシミュレーションを行うことが大切です。「10年後、20年後にどのくらいの収入が確保できるのか」「老朽化してきた際にどのくらいのペースでメンテナンスが必要か」などを想定しておくことで、その後の資金繰りがうまくいきやすくなります。

マンション・アパートの賃貸住宅経営は、定職についていても始められる点が特徴です。ただ、無計画な経営を行うと、たちまち赤字物件になる可能性があります。マンション・アパートなどの賃貸住宅経営を検討する際は、事前に入念な調査を行ったうえで始めるようにしましょう。


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