東京都 H様
浅草ホテル旅籠 2011年9月竣工
限られた坪数を逆手にとった、絶景のホテルづくり

旅客を温かく迎え入れる外観
本業は、ここ浅草で天然皮革専門店を営んでいます。当ホテルを建てた土地については、35坪と決して広くはないものの、浅草駅からほど近く、観光エリアとしても立地が良いので、早くに購入していました。当初は、マンションを検討しておりましたが、細長い土地の為、ワンフロアに二部屋取るのがやっと。そこで松建設さんに提案を依頼したところ、部屋の回転数が見込めるホテル事業が選択肢のひとつにあがってきました。部屋を円滑に回すことも重要ですが、何より惹かれたのは、ますます外国人観光客が増える浅草にあって、「世界を相手にできること」。本業で国内外を行き来していたビジネス感覚にも共鳴するところがあり、まして国内にいながら直接、外国の方々とやりとりできることは魅力的でした。また、新事業を始める想いとして「地域の雇用を生むこと」、「今後のびしろがあること」、「後継者が将来も続けられること」といった条件を満たせる提案であったことも大きな後押しでした。
当ホテルのコンセプトは、「思い出づくりのお手伝い」。できるだけ多くの方が宿泊できるように、そして収益性にも配慮して、30室を設けることができましたが、広さは十分に取れません。その分、当時建設中であった東京スカイツリーを一望できる立地を活かし、8階ラウンジの設計にこだわりました。しかも、隅田川花火大会の際には、会場が目の前です。窓数を多く、可変性の高いテーブルを置くことで、撮影などが楽しめる空間としても開放できるようにしました。コンセプトを体現した建物ができたからこそ、それに賛同する人材にも恵まれてきたと感じています。決して広い敷地ではありませんが、言い換えればアットホームさが強み。少しずつではありますが皆様の旅の定番になっていけたら幸いです。
素材を活かした「和」の入り口
眺望を活かしたラウンジ
海外からの旅客に配慮した客室
オーナー様とのお付き合いは、ご自宅兼本社兼賃貸住宅をお手伝いさせて頂いてからとなります。お引き渡し後も定期訪問を行い、色々とお叱りも頂きながらも、賃貸事業は順調に推移しておりました。
そんな中、本計画地の相談を頂きました。この土地をどのように利用する事が最大有効活用に出来るか、入念なマーケットリサーチを行いました。併せて「後継者の将来性が見込める事業」との目線も勘案し、ホテル事業の参入をご提案。当時、東京スカイツリーの工事が着手したことで観光客が立地と知名度の高さから浅草に集まる事を見込んでの計画でした。
自分自身お客様のコンサルタントとして、調査報告を繰り返しながらコンセプト作りを行い、今回の和を特徴とした「浅草ホテル旅籠」にたどり着きました。開店当初は『厳しいスタート』とおっしゃっておられましたが、お客様の経営センスもあり、想定を超える稼働率で順調にホテル事業も推移されている事をお聞きし、私自身大変うれしく思いました。
当社の強みでもある、コンサルティングをお客様に実感して頂き営業冥利に尽きます。
さらなるお客様の飛躍発展にお手伝い出来きましたら幸いです。
営業担当 成田